俺は、〇〇を作っているんだ!

from 野城郁郎

先日、内覧会でこんな場面に出合い、あらためて感じることが2つあったので、あなたにシェアしたいと思う。

お部屋は3LDK。お客様は、40才前後のご夫妻。
内覧会の時は、お互いの私的なことをあまり話すことはないが、お客様の家族構成ぐらいはやはり知っておきたい。しかし、たまに聞くタイミングが無い場合もある。このような時である。
 
 

新居を迎える意義とは、

僕はよそのもの!
この日の内覧会は、エントランス前の待ち合わせ。エントラスの待ち合わせでは、このように進む。
「野城です。今日は宜しくお願いします」と、挨拶を済ませると、スグにマンションへ入り、お部屋に行くことになる。このような待ち合わせの場合、エントランスからお部屋に着くまでの時間、なぜだか、僕は「よそ者感」のような雰囲気に包まれる、確かによそもんに違いないが、僕はこれが大の苦手なのだ。
だから、お互いのための意味もあるが、内覧会前に少しでも話す場として、駅待ち合わせをさせてもらっている。今回は、僕の内覧会においての心情ではないので、この話しは次の機会にしたいと思う。
 
チェック中でも、聞いてます、感じてます。
部屋に入り、改めて、供給者に挨拶し、いよいよ、チェック開始だ。いつもの手順は、バルコニー、共用廊下などの外回りから、玄関に入り各部屋室内のチェックに入る。この時、僕はチェックをしながら、お客様の行動を意識し、供給者や家族間の話しに耳を傾けるようにしている。こうすることでチェックが終わった後、お客様との会話のポイントを得ることができる。ようはネタ探しだ。
 
ここだよ~! バルコニーから手を振り迎える。
チェックも終盤にさしかかった頃、奥様が携帯でお話されている姿が見えた、口調からご家族であることがわかる、そして、携帯の向こうにいるご家族の誰かが、こっちに向かっているようだ。
「ご家族が来られるんですか?」「はい、小学二年生の次女が・・・学校の帰りがけに・・・」「迎えに行かなくても大丈夫ですか」「ん、大丈夫です、エントラスに入って、話すように言ってあるので・・」
それからスグに、バルコニーから、お子様の姿が確認できたようで、ご夫婦一緒に、お子様に向かって手を振り ”ここだよ~! ”という意思表示されていました。
このようなシーンは、とても微笑ましいです。まさに幸せな家族をイメージさせます。
そして、しばらくしたら、男の子も合流し、最後に中学生の女の子が到着。
 
9ea7c97135507a50d2f9c272c843c7ee_s
 
ここで、僕は、あっ、5人のご家族なんだね、・・と、はじめてわかる。これは僕にとっては大切な情報。家族構成、世代、それを踏まえて、お話し、そして、終了後のレポートも作成している。だから、ちょっとした情報が得られることはありがたい。
 
 

これが、新居を迎えるホントの意義。

こちらの間取りでは、廊下→洗面室→キッチン→リビング→廊下、ようは回遊できる動線。
お父さんが、一番下の女の子に「ほら、廊下からもキッチンに入れるから・・・」と、うながす。すると女の子が、廊下から洗面室に廻り、「わぁ~」というようなホントに嬉しそうな顔でキッチンに入ってくる姿が見えた、そんな笑顔を見て、僕も思わず、顔がほころぶ。
 
8da0a1cdf0fcb475068fe89d40a76699_s
 
新しい住まい、新居を迎える嬉しさって、こういうもんだよね。と感じるワンシーンであった。
これが1つめの感じたこと。
 
 

あなたは何の仕事をしているんですか?

そして、2つめは造り手の基本的な意識です。

マンション、家は、当たりまえだけど、1人では作れない。基礎を作る人、柱や屋根を作る人、壁を作る人、キッチンを作る人・・・・と、大勢の人が関わり、それぞれのポジションで仕事する。

そして、そのひとり一人に、「何んの仕事をしているんですか」と聞いたなら、おそらくこう答えるだろう。
基礎を作っている、
柱や屋根を作っている、
壁を作っている・・・・・と、
 
でも、そうではなくて、もし、ひとり一人が、

俺は、人が暮らすを家を作っているんだ!

と感じれるような、職場環境であったなら、きっと素晴らしいものができあがるように思える。
・・・、が、しかし、各職人さんたちが、入居を迎える人たちの姿を見ることはまずない、だから「人が暮らす家を作っているんだ」なんて、意識になることはとても難しいだろう。
であれば、これを感じることができる人が「伝える」ということが必要になる。
 
きっちんと作れ! 
だけではなく、なんのためにその仕事をしているのか、というホントの目的を!
これは、何か問題が起きて、ユーザーからクレームとしてあがってきた時では、感じることができない。なぜなら、この時では、造り手としてはうざい気持ちしか湧かないからだ。

これは、造る側、住まう側、お互いに言えることなんだけどね。
造る側は、そこに住まう人をイメージする。
住まう側は、大変な労力なくして、家がポッとできるワケではない。
ということを。

これが、お互い感じ合えるようになれば、いい家ができると思う。
まぁ、理想論かもしれないけど・・・・、あらためて、こんなことを感じることのできた内覧会でありました。
 
 
あなたは、どう思う?
 
 
それでは、
-のしろ
 
 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)